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日本、61億ドルをAIモデルに投入 1000万台のロボット計画

東京は、ソフトバンクが支援するコンソーシアム「Noetra」に共通の物理AIモデル構築を委託し、2040年までに1000万台のロボット配備に最大61億ドルを投じる。

nullbot 編集部公開日 2026年9月12日約 4 分で読めます出典 (2)
東京・原宿付近の路上に立つソフトバンクのPepperロボット
Nesnad · CC BY 3.0 · Wikimedia Commons

AI Newsが2026年7月1日に報じたところによると、経済産業省(METI)と傘下の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、ソフトバンク、ソニーグループ、NEC、本田技研工業が主要株主を務めるコンソーシアム「Noetra」に対し、国家プロジェクトとして「フィジカルAI」基盤モデルの開発を正式に委託した。プロジェクトは2026年度から2030年度まで続き、最大1兆円、日本円で約61億ドル相当の公的資金が投じられる。Noetraは国立研究開発法人・産業技術総合研究所(AIST)と連携し、言語・画像・映像・センサーデータを同時に読み取り、ロボットが空間を解釈して行動できるようにするモデル——あらかじめプログラムされた動作をこなすだけではないモデル——の開発を進める。

上限であって、保証ではない

確定しているのは、プログラムの最初の2年間の資金だけだ。AI Newsによると、今年度分の委託だけで約23億ドル相当にのぼり、GX経済移行債を財源とする3873億円の予算から拠出される。それ以降の資金は、段階的な審査プロセス(ステージゲート)によって毎年見直され、Noetraが目標を達成できなければ、政府は支援を打ち切ることができる。モデルの初版は早ければ今年度中に登場し、その後は参加企業が自主的に提供するデータをもとに毎年更新される見通しだ。

なぜロボットなのか、なぜ今なのか

Let's Data Scienceが2026年6月30日付のAry News、ジャパン・タイムズ、日経アジアの報道を引用して伝えたところによると、赤沢亮正経済産業大臣は、この計画が飲食、食品製造、医療などの分野で「社会実装を強力に推進する」と述べた。政府は2040年までに18業種で計約1000万台のAI搭載ロボットを配備する目標を掲げている。この数字の背景には、簡単には解決できない人口問題がある。日本の人口は2008年以降減少を続けており、生産年齢人口は今後20年間で大きく落ち込むと見込まれている。厳格な移民政策もあり、雇用主にとって自動化以外の選択肢はほとんど残されていない。厚生労働省は別途、2040年までに介護職員が57万人不足すると試算しており、介護分野では現在、求人4.25件に対し求職者はわずか1人という状況だ。

  • 今後5年間(2026~2030年度)で最大1兆円(約61億ドル)の公的資金
  • 2026年度分としてすでに3873億円(約23億ドル)を確定、財源はGX経済移行債
  • 2040年までに18業種で1000万台のAI搭載ロボット配備を目標
  • Noetraの主要株主:ソフトバンク、ソニーグループ、NEC、本田技研工業。最大44社が参加する見通し
  • 厚生労働省の試算では、2040年までに介護職員が57万人不足

すでにある産業基盤

日本はゼロから始めるわけではない。Let's Data Scienceが引用するMETIのデータによれば、日本メーカーはすでに世界の産業用ロボット市場の約70%を占めており、Noetraプロジェクトは純粋に実験的というより、実際の生産基盤の上に成り立っている。日本はまた、高齢者介護や災害対応、製造業の分野で長年ロボット技術の知見を積み重ねてきた。福島第一原発の長期にわたる廃炉作業もその一例だ。Noetraの取り組みは、こうして蓄積された経験を、個別対応の寄せ集めではなく、共通で輸出可能なモデルへと変えることを目指している。報道によれば、ソフトバンクの技術者はPreferred NetworksやAIST自身の研究者と共同で作業を進めており、富士通と楽天も参加を検討しているとされる。

地域間の競争、単独の取り組みではない

このタイミングは偶然ではない。韓国は日本の発表からわずか1日後に、自国のロボット振興策を発表した。両国政府は今や、フィジカルAI——現実世界を感知し、そこで行動するロボット——を、これまで主にチャットボットやクラウド契約をめぐって繰り広げられてきた競争の新たな戦線として位置づけている。METIが2026年3月に発表した政策では、2040年までに世界のフィジカルAI市場で30%のシェアを獲得するという目標もすでに掲げられていた。

日本企業にとって何が変わるのか

コストの面でオーダーメイドのロボット導入が難しかった日本の中小メーカーや介護施設の運営者にとって、共通の基盤モデルの登場は計算を変えるものだ。個別にシステムを発注する代わりに、いずれは大手参加企業の業界データですでに学習済みの、国が支援するモデルをライセンス供与や改良を通じて利用できるようになるかもしれない。ただし、それこそがステージゲート方式に組み込まれたリスクでもある。今年度中に登場予定のNoetraの最初のモデルが目標値を達成できなければ、中小規模の事業者が当てにしている資金の流れは、彼らに届く前に見直されたり縮小されたりする可能性がある。

出典

  1. Japan's answer to its worker shortage: An AI model for 10 million robotsAI News · 2026年7月1日
  2. Japan Targets Sovereign AI Model and 10 Million RobotsLet's Data Science · 2026年7月1日

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