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Anthropic、Akamaiのクラウドに116億ドルを約束 最大5%の新株予約権を取得

Anthropicは、Akamaiのクラウド基盤を利用する7年間・116億ドルの契約を結んだ。さらに90億ドル拡大する可能性がある。見返りにAkamaiは、自社株の最大約5%を取得できる新株予約権をAnthropicに付与した。顧客への付与は初めてだ。

nullbot 編集部公開日 2026年9月25日約 5 分で読めます出典 (2)
マサチューセッツ州ケンブリッジにあるAkamai Technologiesの本社ビル
Tim Pierce · CC BY 3.0 · Wikimedia Commons

The Next WebとTechNews(科技新報)によると、Akamaiは木曜日の米国市場終了後、Anthropicが同社のクラウド基盤を利用する7年間・116億ドルの契約に署名したと発表した。契約は同じ期間内にさらに90億ドル拡大でき、その場合の総額は約200億ドルになる。

The Next Webが引用するブルームバーグによると、長くコンテンツ配信ネットワークで知られてきたAkamaiは、Anthropicに中央演算処理装置(CPU)へのアクセスを提供する。今回の契約は、両社が5月に結んだ18億ドルの契約を土台にしている。

支出に連動する新株予約権

最も異例なのは財務面の取り決めだ。The Next WebとTechNewsによると、AkamaiはAnthropicに、決められた価格で株式を買う権利である新株予約権を発行した。対象は転換後ベースで770万株、Akamaiの普通株式の約5%に相当し、行使価格は1株111.33ドル。議決権のない転換型のシリーズB優先株の形をとる。

  • 約束:7年間で116億ドルのクラウドサービス。
  • 拡大の可能性:さらに最大90億ドル、総額約200億ドル。
  • 新株予約権:111.33ドルで770万株、Akamaiの最大約5%。
  • 権利確定:当初の約束で約2%、その後はサービス追加30億ドルごとに1%。
  • 売上:AkamaiのCEOによると、Anthropicからの売上は来年1億5000万〜3億ドル、2028年には年換算で約17億ドル。

Akamai株の約2%分は116億ドルの約束とともに権利が確定し、残り3%は取引が拡大した場合に限り、サービス追加30億ドルごとに1%ずつ確定する。Akamaiのトム・レイトンCEOはブルームバーグに対し、顧客とのクラウド契約で新株予約権に応じたのは初めてだと述べた。「重大な一歩だが、今回はそうすることに意味があった」と語り、両社の関係を近づけるものだと付け加えた。

Akamaiの投資額

The Next Webによると、Akamaiは契約の履行に約55億ドルの設備投資を見込み、メモリーなどの部材を前もって買うため、2026年の設備投資を約17億ドル増やす。TechNewsは、Akamaiが電子機器受託製造のJabilに対し、サービス契約に基づいて約17億ドルのメモリー部品を調達する権限を与えたと伝えている。ブルームバーグによると、55億ドルはAkamaiが2025年通年に投じた設備投資の6倍を超える。同社は、この契約で2026年の売上見通しは変わらないとしている。

レイトン氏はブルームバーグに対し、契約は来年後半に始まる見通しで、Anthropicからの売上は来年1億5000万〜3億ドル、2028年には年換算で約17億ドルに増えると見込んでいると述べた。ブルームバーグによると、Akamai株は時間外取引で一時17%高の129.60ドルまで上昇した。TechNewsは一時約20%上げたと伝えている。

Anthropicの計算資源獲得競争

TechNewsは、今回の契約が上場準備を進めるAnthropicの一連の計算資源契約に加わるものだと指摘する。The Next Webによると、同社は8月にVoltaと100億ドルの契約を結び、The Informationは9月、Rum Groupの137億ドルの計算資源契約の顧客がAnthropicだと報じた。TechNewsによると、ロイターは8月、AnthropicがNscaleのウェストバージニア州のデータセンター拠点でAIクラウドの計算能力を借りるため450億ドルを支払うことで合意したと報じている。Anthropicはオーストラリアで初のデータセンター賃貸契約も結び、ブルームバーグによればGoogleとSpaceXからも半導体を確保した。

調査会社Emarketerのアナリスト、ジェイコブ・ボーン氏はTechNewsに対し、自律的なAIがもたらす影響への懸念が強まる中でも、ますます多くの計算能力を必要とするエージェント型AIの処理を支えるため、インフラ投資は拡大を続けていると述べ、今回の潜在的な出資はAIによるクラウド需要の持続性に対する信任の表れだと語った。The Next Webが引用するブルームバーグによると、ウォール街の一部投資家は、互いの製品を買う企業同士が相互に出資し、実際の需要を測りにくくする「循環型」のAI取引を懸念している。Akamaiの発表にはAnthropicのコメントは含まれていなかった。

日本企業にとっての意味

AIサービスを購入する企業にとって、この契約は、モデル提供企業が何年も先の計算能力を、時には株式と引き換えに確保していること、そして大手3社以外のクラウド事業者もその供給網に加わりつつあることを示している。ハードウェアや部品の供給企業にとっては、たった1社のAI顧客が10億ドル規模のメモリーの先行購入を引き起こしうることを示しており、国内の半導体・電子部品メーカーにとっても需要の手がかりになる。同じ当事者が顧客であり株主でもある場合、公表される取引規模はある程度慎重に読む必要がある。

出典

  1. Anthropic 砸百億美元擴算力,Akamai 拿下雲端大單TechNews 科技新報 · 2026年9月25日
  2. Anthropic signs $11.6bn Akamai cloud deal and gets warrant for 5% of AkamaiThe Next Web · 2026年9月25日

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